旭精機工業株式会社(愛知県日進市、東証プライム上場、コード6111)は4月30日、2025年3月期の非連結決算を発表した。売上高は前期比10.5%減の117億6,800万円と2期ぶりの減収となったが、投資有価証券売却益を特別利益に計上したことなどにより、当期純利益は2億8,700万円と前期比151.4%増加した。1株当たり当期純利益も115円60銭と、前期の45円99銭から大きく伸長した。
売上高の減少は、主力製品の一つであるプレス機械の不振が主因。電気自動車(EV)向け電池缶製造装置の販売が振るわず、機械事業全体の売上高は35億4,100万円と前期比42.9%減に落ち込んだ。一方で、政府予算の執行が進んだことから、小口径銃弾の売上が前年の32億1,000万円から43億7,500万円へと36.2%増加。水晶振動子関連部品など精密金属加工品も堅調で、精密加工事業は82億2,700万円と18.6%の増収となった。
利益面では、営業損益が1億2,100万円の赤字、経常損益も3,500万円の赤字と依然として厳しい水準だが、保有する投資有価証券の売却により4億3,600万円の特別利益を計上したことが寄与した。これにより税引前利益は4億円、法人税等を控除した最終利益は2億8,700万円に達した。
財務の健全性は引き続き高い水準を維持しており、自己資本比率は70.8%と前期の68.5%から上昇した。期末時点の総資産は200億1,200万円、純資産は141億7,000万円。キャッシュ・フロー面では、営業活動によるキャッシュ・フローが6億1,400万円のプラスとなった一方、設備投資などで5億5,900万円のキャッシュが流出し、現預金の残高は前年から1億2,600万円減少して38億5,800万円となった。
2026年3月期の業績予想としては、売上高140億円、営業利益8,000万円、経常利益1億1,000万円、当期純利益8,000万円を見込む。業績見通しの前提には、ウクライナ情勢や中東リスク、米国の通商政策、国内外の金利・為替の変動などが挙げられており、今後の事業展開に対する警戒感をにじませた内容となっている。
株主還元については、期末配当を1株あたり60円とし、前期(70円)からは減配となったが、配当性向は51.9%と適度な水準を保っている。なお、2026年3月期の配当予想も60円と据え置かれた。
同社は、今後も経営基盤の強化および市場環境の変化に即応した事業活動を展開し、新規分野への参入を通じて企業価値の持続的な向上を図る方針だとしている。 #事業 #ビジネス #ニュース
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