戸田工業、3期連続赤字幅拡大へ カナダ子会社の清算響く EV市場鈍化も直撃

東証スタンダード上場の化学メーカー、戸田工業株式会社(本社・広島市)は12日、2025年3月期において連結子会社の解散およびEV市場の減速に伴う業績悪化を受け、通期連結業績予想を大幅に下方修正すると発表した。これにより、3期連続で最終赤字となる見通しで、赤字幅も前期を上回る。

発表によれば、同社はカナダ・オンタリオ州に拠点を置く連結子会社「戸田アドバンストマテリアルズInc.(TAM)」の解散および清算を決定しており、これに伴う棚卸資産評価損約4億円を売上原価として計上。また、EV市場の成長鈍化の影響を受けた持分法適用関連会社における損失も約4億円に上り、営業外費用として計上した。

さらに、TAMの解散清算にかかる費用約11億円を特別損失として計上する見込みであり、同社はこれら損失により親会社株主に帰属する当期純利益を従来予想の13億円の赤字から35億6,300万円の赤字へと拡大修正した。1株あたり損失は前回予想の224円95銭から616円44銭にまで膨らむ見通しだ。

一方で、売上高については、TAMによる原材料在庫の処分売却などにより316億6,700万円へと上方修正された。当初予想(295億円)を上回るものの、利益には貢献せず、むしろ相場下落により逆鞘となり、利益面への打撃が増幅された形だ。

EV向け電池材料などを手がける同社は、これまで成長分野として北米市場への展開を図っていたが、TAMの経営悪化に歯止めがかからず、今回の撤退を余儀なくされた。解散による一時的な損失を計上する一方で、「来期以降は損失が減少し、収益改善が見込まれる」(発表文)としており、構造的な立て直しが急務となっている。 #事業 #ビジネス #ニュース

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