【資金調達】PLAINER、シリーズAで約5.7億円を調達 SaaS流通構造に変革の兆し

SaaS製品のデモ体験を提供するプラットフォームを開発・運営するPLAINER株式会社(本社・東京都渋谷区、代表取締役・小林大)は20日、シリーズAラウンドにおいて第三者割当増資を実施し、約4億円の資金を調達したと発表した。これにより累計調達額は約5.7億円となった。

今回の資金調達には、リードインベスターのAngel Bridgeのほか、サイバーエージェント・キャピタル、ALL STAR SAAS FUND、みずほキャピタル、MIRAISE、エル・ティー・エスなどが参加。SaaS市場の成長と共に注目を集める「デモンストレーション領域」での技術革新に対し、強い期待が寄せられている。

ソフトウェアの“伝わらなさ”に風穴

PLAINERは、ソフトウェアデモに特化した「PLAINER」プラットフォームを展開。ノーコードで10分以内に体験型デモを制作できる同サービスは、導入企業の製品価値を直感的に伝える手段として評価され、freeeやSansanなどの先進SaaS企業をはじめとした導入が進む。これまでに作成されたデモコンテンツの閲覧ユーザーは累計150万人を突破しており、その浸透速度は業界内でも異例だ。

代表の小林氏は、「優れたプロダクトがあっても、その価値が伝わらなければ意味がない」と語り、同社が掲げる「ソフトウェア・イネーブルメント・カンパニー」という標榜のもと、ソフトウェアの購買・活用体験全体の再設計に取り組んでいる。

調達資金は新製品・AI機能拡充へ

今回調達した資金は、人材採用や営業・CS組織の強化、AIによるデモ制作の自動化機能の開発などに充てられる。さらに、売り手と買い手をシームレスに結び付ける新サービスの開発にも着手し、ソフトウェアの流通構造そのものに変革をもたらすことを目指す。

Angel Bridgeの河西佑太郎氏は、「セールスツールにとどまらず、教育・オンボーディング・マニュアル制作にまで広がるユースケースが市場の大きな変化を示している」とし、PLAINERのプラットフォーム性に言及。「日本発のSaaSが世界で戦える時代を切り拓く存在」として期待を寄せた。

国内唯一のポジションで成長路線

同社は、freeeやSansan出身者を中心に構成された経営・開発陣によって支えられており、「日本唯一の“デモプラットフォーム企業”」という立場を確立。世界標準に則ったセールステックのカオスマップ「Japan SalesTech Landscape 2024」では、国内唯一の“デモンストレーション作成”カテゴリの企業として掲載された。

小林代表は、「テクノロジーを“水や電気”のように当たり前の存在へ昇華させる」と語り、AI時代の不安を“ドラえもんとのび太”のような関係性に転換させたいとの哲学を披露。PLAINERが目指すのは、技術と人の信頼関係の再構築であり、その象徴的第一歩が、今回の資金調達といえる。

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