公務員からの金銭要求に応じ1,400万円支出 帝国通信工業の子会社で不正 社長ら報酬返納し再発防止へ

帝国通信工業株式会社(東証プライム、コード6763)は27日、同社の子会社において、公務員からの不適切な金銭要求を受け、過去数年間にわたり約1,400万円を交付していた不正行為が明らかになったと発表した。関与した取締役はすでに辞任しており、同社の羽生満寿夫社長と丸山睦雄取締役常務執行役員は、それぞれ月額報酬の10%を3か月間自主返納する。

今回の事案は、社外監査役と独立した弁護士を中心とする調査委員会の調査により判明したもので、同社はすでに捜査機関に対して自発的な申告を行い、全面的に協力している。なお、詳細な経緯や関係者の特定については、現在のところ捜査の妨げになる可能性があるとして明らかにしていない。

帝国通信工業は本件を重大かつ厳粛に受け止めているとし、今後はコンプライアンスを最優先とする企業風土への改革を進める方針を示した。羽生社長は、全役職員に対し「業績よりも法令順守を重んじる行動規範を徹底すべきだ」とのメッセージを発信。子会社も含めた教育・研修を通じて意識の浸透を図るとしている。

このほか、法令順守に関する本社の専任部門を設けるとともに、金銭的な要求を受けた場合に即座に相談できる仕組みを整備。また、子会社に任せきりにせず、当社自身が対応責任を負う体制へと切り替える方針だ。

社内監査や報告体制も見直し、今後は異常な支出があった場合には速やかに本社へ情報が届くよう、決裁権限規程の細分化と厳格化を進めていくという。これらの再発防止策により、ガバナンスの再構築を目指す姿勢を強調した。

なお、今回の不正行為による業績への影響は軽微であるとしており、現時点で業績見通しの修正は行わない方針を示している。関係者への謝罪とともに、同社は企業としての信頼回復に向け、迅速かつ実効的な対応を続けていく構えだ。

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