総医研HD、黒字転換を見込む 構造改革で業績予想を上方修正

総医研ホールディングス(東証グロース、コード2385)は18日、2026年6月期の通期連結業績予想を発表し、営業黒字に転換する見通しを明らかにした。前回の決算短信では「未定」としていたが、構造改革の進展に伴い開示に踏み切った。売上高は40億円、営業利益5,000万円、経常利益5,500万円、純利益3,000万円を見込んでおり、1株当たり純利益は1円15銭となる。前期は48億4,800万円の売上に対し、営業損失1億3,700万円、最終赤字2億1,000万円を計上していただけに、収益体質の転換が鮮明となった格好だ。

同社は2025年6月期を「構造改革の年」と位置づけ、事業ポートフォリオの再構築を進めてきた。重点分野を医療DXに据え、経営資源を集中させる一方、収益性に課題を抱えていた化粧品事業については、子会社ビービーラボラトリーズの事業活動終了を決定。商標権を譲渡するなど選択と集中を徹底する方針だ。あわせて希望退職制度を実施するなど、人員や固定費の削減を進めることで、経営効率の改善を急いでいる。

事業別にみると、生体評価システムは臨床試験の受注は堅調ながら、長期案件が増加しているため売上の計上が後ろ倒しとなり減収減益を見込む。一方で、特定保健指導や生活習慣病予防を手掛けるヘルスケアサポートは契約が増加し、着実な増収増益を維持する。化粧品事業は2026年3月末で終了予定だが、中国企業による在庫確保で一時的に黒字化する見込みで、その後は日本予防医薬がプラセンタ製品を引き継ぎ、既存顧客とのクロスセルを進める構えだ。

健康補助食品事業では販売戦略を見直し、長期利用の顧客層に的を絞った集客に切り替える。売上は減少するものの、アップセルの強化や広告費の効率化によって利益は大幅増を見込む。同社の研究成果である抗疲労成分「イミダペプチド」を中心に、OTC医薬品や漢方薬を組み合わせた「セルフメディケーション支援通販事業」として事業を拡張していく方針だ。さらにフェムケア関連製品やラクトフェリンを用いたOEM供給を展開する機能性素材開発事業も好調で、増収増益が見込まれる。

赤字続きだった同社にとって、今回の黒字予想は転換点となる。医療DXを軸に据えたヘルスケア戦略が本格的に奏功するかどうか、投資家の注視は一段と強まっている。

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