電力卸売事業を手がけるエネトレード株式会社(東京都港区)は、10月9日付で東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行い、同日付で受理された。裁判所は同社に対し、弁済禁止の保全処分命令および監督命令を発しており、同社は事業を継続しながら再建を進める方針を明らかにした。負債総額は約45億円に上る見通し。
2017年設立の同社は、小売電気事業者向けに電源調達や卸売を行い、相対取引による固定価格での電力供給を強みに全国展開してきた。しかし、燃料価格の高騰などを背景に仕入れコストが急上昇、2022年3月期には約14億円の最終赤字を計上。その後も市場価格の変動や需要低迷が続き、資金繰りが悪化していた。
今回の発表で同社は、「このような事態となり、債権者の皆様には多大なご迷惑とご心配をお掛けすることになり、心からお詫び申し上げる」と謝罪した上で、「事業再建のため、裁判所の監督下で事業を継続する」と説明。スポンサー支援のもと再生を目指す姿勢を示した。フィナンシャル・アドバイザー(FA)には株式会社KPMG FASを起用し、事業継続と雇用維持、再生債権の弁済最大化を図るためのスポンサー選定を進めるという。
また、同行発表では「三菱UFJ銀行より新たに融資枠の設定を受け、資金繰りは万全を期している」とし、電力供給は引き続き継続する方針を強調。グループ会社のelDesign株式会社および他の関連企業は、民事再生の申立てを行っておらず、従来どおり事業を続けるとしている。
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