埼玉県白岡市の市立小学校で発生したいじめ重大事態をめぐり、藤井栄一郎市長の発言が波紋を広げている問題で、中村匡志・前白岡市議会議員が「あしたの経済新聞」の取材に応じ、市長の対応を強く批判した。中村氏は、被害児童側に「100パーセント寄り添い、全力で守り抜く」姿勢こそが行政の責務だと強調し、市長の発言について「真逆の対応だ」と述べた。
問題となっているのは、いじめ重大事態への対応をめぐり、被害児童の保護者が教育長の不適切対応を訴えた際、藤井市長が「教育長の人権はどうなる」と発言したとされる点だ。この発言は、被害児童よりも教育長の立場を優先するかのように受け止められ、インターネット上では批判が拡大している。
取材に対し中村氏は、「私は、被害者様・被害者ご家族様から初めてご相談をいただいた時から一貫して、被害者側に100パーセント寄り添い、守り抜く姿勢で取り組んできた」と説明。そのうえで、平成25年2月の教育再生実行会議第1次提言が「いじめられている子を守り抜き、いじめている子には毅然と適切な指導を行う」と明記している点に言及し、「本来、市の教育大綱を定め、総合教育会議を招集し、学校教育全体を統括する立場にある市長こそ、被害者に最も寄り添うべきだ」と指摘した。
さらに、市長が問題発言を行ったとすれば「激しい怒りを覚える」と述べ、市長の姿勢を厳しく批判した。
教育長に対する見解についても踏み込んだ。中村氏は、令和6年3月議会で教育長の再任議案が上程された際、不適任として反対討論を行い反対票を投じたことを明らかにした。理由として、白岡市大山地区の住民意向を無視した小学校廃校問題と、いじめ重大事態への対応の二点を挙げた。
議会において「白岡市でも国の方針通り、いじめられている子を守り抜く方針を採るのか」と繰り返し質問したが、明確な回答はなかったと説明。また、被害者家族に同行し教育長の発言を直接聞いてきた経験から、「被害者に100パーセント寄り添っていると感じたことは一度もなかった」と述べた。
本件を把握した時期については、令和5年2月8日に被害児童の家族が事務所を訪れ、相談を受けたのが最初だとした。一方で、重大事態発生自体は令和4年9月議会で関連議案が上程され、議会としては把握していたが、具体的内容は共有されていなかったという。詳細を知ったのは、被害者側から直接話を聞いた後だったとしている。
曇りがち
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