池袋ポケモンセンター刺殺 夢の職場で悲劇 元交際相手に強い執着、規制命令後も凶行か

東京都豊島区東池袋の商業施設「サンシャインシティ」内にあるポケモン公式ショップ「ポケモンセンター」で、女性店員が元交際相手の男に刺され死亡した事件で、被害女性の首には複数の刺し傷が確認され、強い殺意があった可能性が高いことが分かった。男は過去にストーカー規制法に基づく禁止命令を受けていたが、その後も執着を断ち切れず、凶行に及んだとみられる。

死亡したのは同店店員の春川萌衣さん(21)。

事件は27日、営業中の店内で発生した。広川大起容疑者(26)は店内に入ると、直ちに春川さんのいるカウンターへ向かい、刃物で襲撃したとみられる。店内では大きな物音や悲鳴が上がり、来店客らが一斉に避難するなど一時騒然となった。

目撃者によると、「助けて」「逃げて」と叫びながら客が出口へ殺到し、レジ付近の設備が倒れるほどの混乱状態に陥ったという。現場には警察官が急行し、防護具を持った警察官が対応にあたる緊迫した状況が続いた。

捜査関係者によると、凶器には果物ナイフのような刃物が使用され、柄の部分には滑り止めとみられる布が巻かれていた。計画性をうかがわせる特徴とみられている。広川容疑者は事件後、自身の首を刺し、死亡が確認された。

2人は八王子市内のアルバイト先で知り合い、交際に発展したが、その後破局。以降、広川容疑者は復縁を求めてつきまとい行為を繰り返し、春川さんは警視庁に被害を相談していた。

昨年末には、自宅前に「助けてください」などと記されたメッセージとともに物品が置かれるなどの行為が確認され、警察は危険性が高いと判断。広川容疑者はストーカー規制法違反の疑いで逮捕された。

その後、同容疑者には接近禁止命令が出され、「もう近づかない」と話していたものの、カウンセリングは拒否していたという。略式起訴され罰金刑を受けた後、釈放されていた。

警視庁は被害女性に対し、防犯カメラの設置や一時避難を促すなどの対応を取っていたほか、勤務先の変更も提案していたが、春川さんは「仕事はやめたくない」として勤務を続けていた。

関係者によると、春川さんは幼少期からポケットモンスターのファンで、「ポケモンセンターで働くことが夢だった」と周囲に語っていたという。周囲からは「誰にでも優しく、責任感の強い人物」との証言が相次いでいる。

警視庁は、禁止命令後の行動や事件当日の経緯について、詳しい状況の解明を進めている。

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