蕨の人気ラーメン店「豚ラーメン 蕨本店」、SNS炎上拡大 客対応巡り批判殺到、衛生・労務問題も浮上

埼玉県蕨市中央の「豚ラーメン 蕨本店」が、客への対応をきっかけにSNS上で猛烈な批判を浴びている。発端となったのは9月18日、あるXユーザーが投稿した体験談だった。常連客を自認する同氏は、トッピング注文が誤って提供されたため訂正を求めたところ、店員から「声が小さくて聞こえなかった」と責任を転嫁され、さらに「次は対応しない」と突き放されたと主張。作り直しを依頼すると30分後に提供されたが、その間に「うるせぇなバーカ」「文句言ってんじゃねえ」「嫌なら返金してやるから帰れ」といった暴言が浴びせられ、挙げ句の果てには未食のまま返金を求めたにもかかわらず「箸を取ったから食べかけ」として返金を拒否され、1040円を支払ったまま退店を命じられたとされる。この顛末が瞬く間に拡散し、「詐欺的対応」との批判が集中した。

事態を受け、店主は翌19日に自身のアカウントで「言いたいことある方は直接お店で対応させていただきます」と投稿したが、これが挑発的と受け取られ炎上は一層激化した。さらに「豚ラーメン客用マニュアル」と名乗る関連アカウントが「クソ客」呼ばわりや「低評価ならフレンチ行け」といった発言を繰り返し、店側の関与が疑われる事態に発展。火消しどころか油を注ぐ結果となった。

この騒動をきっかけに、過去から燻っていた不満も一斉に表面化した。常連以外への態度が粗雑で「他の客の悪口を店内で言う」といった口コミは以前から存在しており、別の利用者は一年前、店主から理由もなく「お前、分かるよな?出禁だよ」と笑いながら告げられたと投稿している。衛生面でも「ブラックペッパーと間違えてコバエが混入していた」「店内にゴキブリが走っている」との指摘が散見され、保健所への通報を求める声が利用者から相次いだ。さらに元アルバイト従業員からは「給与未払いがあった」との告発まで飛び出し、飲食店としての基本的責任を欠く経営姿勢が疑問視されている。

背景には、二郎系ラーメン文化の独特な気風もある。大量のトッピングや強烈な味わいとともに、注文時の「コール」や時に強圧的とも言える接客態度は「文化」として一定のファン層に受け入れられてきた。だが今回の炎上では、ルールを守ったと主張する常連客にまで暴言や退店命令が下されたことで、「二郎系の傲慢さが限界を超えた」との批判が強まっている。かつて「埼玉最安」をうたい、地域に愛されていた名残はすでに見る影もない。

SNS上では「味は良いが接客は最低」「衛生が致命的」「保健所案件」との非難が飛び交い、Google口コミは一時評価1.7に急落。口コミ件数は約2000件に達し、炎上後の低評価が過去の好意的な評価を押し流す状態となっている。擁護の声も一部には残るが、「味は二郎系トップクラス」との主張は少数派に留まり、世論全体の批判的空気を覆すには至っていない。

同店は2012年に開業し、2015年の3周年時には「量も味も最高」と高く評価された。2022年に一度閉店し「海豚」として業態変更したが、2023年に再び「豚ラーメン」として復活。再開当初は「コスパ最高」と歓迎されたが、接客や衛生への不信が徐々に積み重なり、今回一気に噴出した格好だ。店主は炎上後も通常営業を続けているが、謝罪や改善策は示されておらず、沈黙を貫く姿勢に批判は収まる気配を見せない。

SNS全盛時代にあって、飲食店は味のみならず接客や衛生、労務といった基本をおろそかにすれば即座に世論の裁きを受ける。かつて地域の支持を集めた人気店が、信頼を回復できるかどうかは、今後の対応次第と言えそうだ。編集部は投稿者に取材を申し込んでいるが、記事執筆時点では回答は得られていない。

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