読売新聞グループ本社が、過去の中川昭一元財務・金融担当相の記者会見を巡るSNS上の言説について「事実無根」とする見解を示し、悪質な投稿に対して法的措置を検討すると表明した問題で、当該投稿を行った人物の関係者とみられるアカウントが投稿を削除したことを受け、インターネット上で新たな波紋が広がっている。
問題の発端は、平成21年2月に行われたG7財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見に関するものとされる。当時、中川氏はろれつが回らないなどの異変が見られ、その後辞任に至った経緯がある。近年、この出来事を巡り、「会見前の昼食時に新聞記者が薬の服用を促した」などとする投稿がSNS上で拡散されていた。
これに対し読売新聞グループ本社は、国会答弁や当時の記録を根拠に「そのような事実は一切ない」と否定し、虚偽情報の拡散は看過できないとして削除要請や法的対応の検討に言及した。
こうした中、関連投稿の一部が削除されたことが確認されると、SNS上では「圧力がかかったのではないか」との見方が急速に拡散。「大手メディアが個人に対して強い姿勢を見せるのは不均衡ではないか」「言論への萎縮効果を招く」といった批判的な声が相次いでいる。
一方で、「事実無根であれば訂正や削除は当然」とする意見もみられるものの、全体としては「説明のあり方や対応の強さ」に疑問を呈する声が優勢となっている状況だ。
今回の一件は、過去の出来事を巡る情報の真偽という問題にとどまらず、大手報道機関と個人の情報発信の力関係、さらにはSNS時代における言論空間の在り方を問い直す契機となりつつあるとみられる。
特に、「法的措置」という強い言葉が示された直後に投稿が削除されたという時系列が、利用者の間で様々な憶測を呼んでいる。削除が自主的判断によるものか、あるいは外部からの働きかけがあったのかについては現時点で明らかになっていない。
ネット上では「真実はどこにあるのか」とする声とともに、「権力を持つ側が説明責任を果たすべきだ」とする指摘も目立っており、議論は収束の気配を見せていない。
曇りがち

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