宗教法人「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)は25日、東京地方裁判所が文部科学省による解散命令請求を認める決定を下したことを受け、「誠に遺憾であり、到底承服できない」とする声明を発表した。法人側は決定に強く反発し、東京高裁への即時抗告を検討している。
家庭連合は今回の決定について、「誤った法解釈に基づいており、民法上の不法行為をもって宗教法人の解散理由とするのは、宗教法人法の趣旨を逸脱するものである」と主張。信教の自由を脅かしかねない重大な判断だとして、日本の宗教界全体に禍根を残すものだと警鐘を鳴らした。
また同法人は、2009年にコンプライアンス宣言を発して以降、内部改革を進めてきたと説明。特に、信者からの献金については「確認書」を取り交わすなど、透明性の確保とトラブル防止に努めてきたとしており、「現在では新たな献金トラブルはほぼ皆無」と反論した。
解散命令の背景には、信者への過度な献金要求や家庭の崩壊といった深刻な被害の訴えがあるとされるが、家庭連合はこれについても「メディア報道やSNS上の誤った情報が拡散され、信徒の人権が侵害される事態が続いている」として、社会的偏見や差別の助長に懸念を示した。
声明ではさらに、いわゆる「宗教2世」に関する内部調査の結果として、「信徒家庭に生まれた7割以上が『家庭連合の2世に生まれてよかった』と答えている」とも紹介。「当会は、信者一人ひとりが誠実に教えを実践する宗教団体である」と訴え、不当な断罪であるとの立場を強調した。
その一方で、「安倍晋三元首相の事件以降、多くの方々にご心配とご不安をおかけしたことを心よりお詫び申し上げる」とも述べ、社会に波紋を広げた事件後の対応への反省もにじませた。
旧統一教会をめぐっては、政治家との関係や霊感商法まがいの勧誘が社会問題化し、文科省が2023年10月に宗教法人法に基づく解散命令を請求していた。今回の東京地裁の判断により、法人の解散は現実味を帯びており、今後の高裁判断に注目が集まる。
薄い雲


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