1999年名古屋主婦殺害事件、26年ぶりに女の容疑者を逮捕 DNA鑑定の進化で特定

愛知県警は2025年10月、1999年11月に名古屋市西区で発生した主婦・高羽奈美子さん(当時32歳)が殺害された事件で、女の容疑者を殺人の疑いで逮捕した。事件発生から26年が経過しており、時効が撤廃された後、DNA鑑定など科学捜査技術の進展によって容疑者の特定に至った。長年未解決事件とされてきたが、粘り強い捜査が実を結んだ形だ。

事件は1999年11月18日、名古屋市西区のアパートで発生。夫の高羽悟さんが帰宅した際、妻の奈美子さんが室内で倒れているのを発見し、通報した。奈美子さんは首を絞められた痕があり、死亡が確認された。部屋の一部には物色された形跡があったが、現金などの明確な盗難被害は確認されず、警察は当初から殺人事件として捜査を開始していた。

当時、現場からは複数のDNA型が検出されたものの、解析技術が現在ほど発達しておらず、照合対象となる人物を特定できなかった。その後、科学捜査の進歩によりDNAデータベースの解析精度が向上。警察は過去の証拠物を再鑑定し、新たな一致を確認したことで、今回の女の容疑者にたどり着いたとされる。愛知県警は、詳細な鑑定経緯や容疑者の氏名などについては、今後の捜査に支障があるとして明らかにしていない。

事件の時効は2010年に刑法改正で撤廃されており、警察は以降も継続して捜査を進めていた。被害者の夫・高羽悟さんは、事件現場となったアパートを家賃を支払い続けながら長年保存し、警察の現場検証や追加調査に協力してきた。報道によると、高羽さんは「ようやくここまで来られた。妻のためにも真実を明らかにしてほしい」とコメントしている。

愛知県警によると、今回の逮捕は新たな証拠や証言のほか、再解析によるDNAの一致が決定的な要因になったという。容疑者は当時、被害者と面識があった可能性もあり、警察は動機や関係性などを慎重に調べている。

この事件は、長期間未解決のまま残っていた「平成の未解決事件」の一つとして知られていた。科学捜査の進展により過去の事件が再び動く事例は全国的にも増えており、警察庁は各都道府県警に対し、古い証拠品の保全と再検証を推進している。

愛知県警は「被害者と遺族の無念を晴らすため、今後も真相解明に全力を尽くす」としており、事件の全容解明が期待されている。

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