クラウド人事労務ソフトを手掛ける SmartHR(東京・港区) は18日、米投資会社 General Atlantic(ジェネラル・アトランティック) が同社株式146億円分を取得し、株主として参画したと発表した。株式は既存株主であるCoral Capitalからの譲渡で、Coral Capitalは引き続き少数株主として支援を継続する。
General Atlanticが日本企業に対しグロース・エクイティ投資を行うのは今回が初めて。同社は世界で830社以上の成長企業に投資してきた実績を持ち、HRソフトウェア領域でも豊富な投資経験を有する。SmartHRのさらなる事業拡大に向け、経営陣と共同で製品開発や戦略的パートナーシップ、事業戦略の高度化など多方面で協力する。
■日本のHRテック市場の成長性を評価
SmartHRは2013年に創業し、労務手続きの電子化や給与計算、勤怠管理を一元化したクラウド型のプラットフォームを提供。従業員データを活用したタレントマネジメントにも展開し、企業の人的資本経営を後押ししている。市場調査では「労務管理クラウド」分野で7年連続シェア1位。
General Atlanticのマティーン・エスコバリ共同社長は「日本のクラウドソフト普及は初期段階にあり、SmartHRには大きな成長機会がある」と指摘。「従業員サポートの在り方を変革する企業」と評価し、日本のスタートアップ市場への期待感を示した。
SmartHRの芹澤雅人CEOは「グローバルな知見を持つパートナーを迎え入れられ心強い」と述べ、企業の生産性向上と働きやすさの実現に向けて協力を進める考えだ。
■Coral Capital「2017年から支援した特別な企業」
株式を譲渡したCoral Capitalのジェームズ・ライニーCEOは「SmartHRは2017年にSPVを通じて支援した特別な企業」と振り返り、「市場をリードする企業へ成長したことを誇りに思う」とコメント。今後も少数株主として協働を続ける方針を示した。
■背景に世界的投資ファンドの戦略
General Atlanticは1980年設立の大手投資会社で、運用資産は1180億ドル(2025年9月末時点)。ATOSS、Gusto、Hibob、PayFit、Staffbaseなど世界のHRソフト企業に投資した実績を持つ。今回の参画により、SmartHRの新プロダクト開発、顧客支援体制の拡充、戦略的M&A推進などの成長戦略が加速する見通しだ。
コメント