
2025年10月22日午後5時ごろ、埼玉県川越市と霞ヶ関駅の間を走行していた東武東上線の上り列車が、線路上に進入した鹿と衝突する事故が発生した。衝撃により列車の窓ガラスが破損し、乗客3人が軽傷を負ったことが東武鉄道の発表で分かった。
事故の影響で、東武東上線の上下線は最大30分以上の遅延が発生。さらに一部区間では列車の運休や運転区間の変更が行われ、夕方の帰宅ラッシュと重なったことから、多くの通勤・通学客に影響が及んだ。
■ 窓ガラス破損で乗客が負傷
東武鉄道によると、事故は午後5時前後に発生。走行中の列車が突然鹿と接触し、衝撃で車両前方の窓ガラスが割れた。飛散したガラス片により、3人の乗客が軽い切り傷などを負い、いずれも命に別状はないという。
現場の乗客からは「突然の衝撃で大きな音がした」「列車が急停車して驚いた」との証言も寄せられており、車内は一時的に混乱した模様だ。負傷者はその場で応急処置を受けた後、近隣の医療機関に搬送された。
■ ダイヤ乱れと運転再開の見通し
事故直後から、東武鉄道の職員が現場に急行し、線路と車両の安全確認作業を進めている。
鹿の遺骸が線路上に残っていたため撤去作業にも時間を要し、上下線の運転が一時見合わせとなった。
午後6時時点で一部列車の運転は再開しているが、運転間隔の乱れや一部区間での折り返し運転が続いており、完全復旧の見通しは立っていないという。
東武鉄道は「安全確認を最優先に作業を進めている」としており、利用者に対して引き続き運行情報の確認を呼びかけている。
■ 鹿との衝突事故、近年増加傾向
鉄道と野生動物の衝突、いわゆる**「動物支障事故」**は、郊外や山間部を走る鉄道で近年増加している。特に秋から冬にかけては、餌を求めて山から市街地に出てくる鹿が増える傾向にあり、鉄道会社各社も警戒を強めている。
国土交通省の統計によると、鉄道事業者が報告した野生動物との衝突件数は、全国で年間1,000件を超える年もあり、そのうち鹿との接触が約7割を占める。
今回の東武東上線の事故も、その一例とみられる。
■ 東武鉄道の対応と今後
東武鉄道は、事故発生後に公式サイトやSNSで運行情報を随時更新し、乗客への案内を強化している。
また、今後の再発防止に向けて、線路沿いの防護柵や動物感知装置の設置状況を点検する方針を示した。
同社広報は「今回の事故で負傷された方々に深くお見舞い申し上げます。安全確認と原因調査を徹底し、再発防止に努めます」とコメントしている。
■ 利用者への影響
事故発生から数時間が経過した午後8時時点でも、一部区間ではダイヤの乱れが続いており、通勤・通学利用者を中心に混雑が発生している。
駅構内では代替交通手段を案内する放送が流され、バスや他路線への振替輸送も実施されている。
現場付近ではすでに警察と鉄道会社による現場検証が進められており、線路や車両の損傷状況、鹿の侵入経路などを詳しく調べている。
【まとめ】
- 発生日時:2025年10月22日午後5時ごろ
- 発生場所:東武東上線 川越市〜霞ヶ関駅間
- 原因:線路上に侵入した鹿との衝突
- 負傷者:乗客3人が軽傷(命に別状なし)
- 影響:上下線で最大30分以上の遅延・一部運休
- 対応:東武鉄道が安全確認と復旧作業を実施中
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