タスティエーラ、天皇賞・秋8着からの再起へ 次走はジャパンCまたは香港C 堀厩舎「状態次第で最終判断」

今年の天皇賞・秋で8着に敗れた皐月賞馬タスティエーラ(牡5歳、堀宣行厩舎)が、次走に向けて本格的な調整に入った。陣営はレース後の疲労回復を確認し、体重も510キログラム前後まで戻ってきていると明かした。現時点での候補は、11月30日に東京競馬場で行われるジャパンカップ(GⅠ・芝2400メートル)か、12月14日の香港カップ(GⅠ・シャティン競馬場・芝2000メートル)のいずれか。香港ジョッキークラブからはすでに正式な招待状が届いており、堀調教師は「状態を見て最終判断したい」とコメントしている。

天皇賞・秋では、直線で伸びを欠いての8着。前半からやや力みが見られ、馬体の張りや反応が鈍かったことが影響したと見られる。だが、レース後の経過は良好で、担当スタッフによると「疲れは見せておらず、馬体もふっくら戻ってきた。心身ともに落ち着いている」と語る。堀厩舎では現在、軽いキャンターを中心に調教を再開しており、今週末からは坂路での本格的な負荷をかける予定だ。

タスティエーラは2023年の皐月賞馬として、クラシック世代の頂点を極めた存在。日本ダービーではハーツコンチェルトとの接戦を演じて2着に入り、その後の古馬戦線でも堅実な走りを見せてきた。今年は宝塚記念(7着)、オールカマー(3着)を経て天皇賞・秋に臨んだが、持ち味の瞬発力を発揮しきれなかった。それでも、関係者は「敗因は展開とコース取り。馬の力は落ちていない」と強調している。

次走候補のジャパンカップでは、現役最強馬リバティアイランドや昨年覇者イクイノックス級の強豪が不在となる可能性もあり、再浮上のチャンスがある。一方で香港カップは、欧州勢や香港の中距離エースが集う国際戦。ドバイ以来となる海外遠征の課題も多く、検疫・輸送面を含めた慎重な準備が必要となる。陣営は「馬のリズムを崩さず、心身のバランスを優先する」としており、最終判断は11月下旬になる見込みだ。

堀調教師は「タスティエーラは年齢的にも脂が乗っている時期。大舞台で再び勝負になる」とコメント。関係者筋によれば、ジャパンCに出走する場合はC.ルメール騎手が騎乗する方向で調整中。香港カップの場合は地元ジョッキーとの臨時契約も検討されているという。

ファンの間では「国内で巻き返して来春のドバイ再挑戦を」「今度こそ世界舞台でタイトルを」といった声が相次いでおり、ネット上では「タスティエーラの行き先を予想するスレッド」が立つなど注目が高まっている。

一方で、近年はトップホースの海外遠征が増加傾向にあり、馬主・生産サイドの判断も重要だ。今回の選択はタスティエーラ陣営にとって、単なる「次の一戦」ではなく、今後の国際的なキャリア形成に直結する分岐点となる。

皐月賞馬の名に恥じぬ再起を期し、再びターフに立つその日。国内王者としての意地を見せるのか、それとも海外で新たな勲章を手にするのか──タスティエーラの次走は、日本競馬界の年末を大いに賑わせる話題となりそうだ。

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