大阪府茨木市のAmazon倉庫で火災 従業員370人全員避難 物流への影響も懸念

11日午前10時20分ごろ、大阪府茨木市松下町にあるAmazonの物流拠点「フルフィルメントセンター」で火災が発生した。出火は倉庫3階部分からとみられ、当時勤務していた従業員約370人全員が速やかに避難し、けが人は確認されていない。

現場には消防車10台以上が出動して消火活動にあたっており、午後になっても火の手は完全には収まっていないという。

茨木市消防本部によると、出火時、建物内では通常業務が行われており、出火直後に非常ベルが鳴動。従業員が訓練通り避難を開始した。火元は3階南側の倉庫区画とみられ、段ボールやプラスチック製品などの在庫が燃えた可能性がある。消防が原因を詳しく調べている。

現場の倉庫は4階建ての鉄骨構造で、国内でも最大規模の配送拠点の一つ。関西圏の注文品を中心に取り扱う主要施設であり、火災の影響によって一部配送網に遅延が生じるおそれがある。近隣の流通業者からは「ブラックフライデー前の繁忙期に物流が止まれば、影響は数日単位に及ぶ可能性がある」との声も出ている。

消防関係者によれば、「現場は煙が充満しており、高温で内部進入が難しい状況。外部から放水と換気を行い、延焼拡大を防ぐ作業を続けている」と説明。周囲には化学品やリチウム電池を含む製品も一部保管されているため、慎重な対応が求められている。

警察は出火原因について、電気設備のショートや機械の過熱、梱包機器からの火花など複数の可能性を視野に入れて調査している。現場では目撃者から「突然、煙が立ち上がった」「避難警報が鳴り響き、全員で屋外に逃げた」との証言が寄せられている。

Amazon Japanは「従業員および関係者の安全を最優先に対応しており、現在、消防・警察と協力して状況確認を進めている」とコメントを発表。出荷への影響については「調査中」とした。

同社は2018年以降、国内各地に大型フルフィルメントセンターを展開しており、その多くがAI管理の自動倉庫システムを導入している。今回の茨木施設も最新鋭設備を備えるが、一部エリアでは電源遮断が遅れた可能性も指摘されている。

近隣住民からは「黒煙が上がり、焦げたにおいが漂ってきた」「消防車がひっきりなしに出入りしている」との声も。現場一帯は国道171号線にも近く、一時通行規制が敷かれるなど交通にも影響が及んだ。

物流専門家は「大型EC倉庫は人員数・機械密度・在庫量が多く、一度火が出ると被害が拡大しやすい。幸い避難訓練が徹底されていたことで人的被害を防げたが、今後は初期消火体制や感知システムの検証が不可欠」と指摘している。

今回の火災は、国内EC物流の中枢拠点であるAmazon倉庫の安全性を改めて問う事案となった。物流インフラへの依存度が高まるなか、再発防止に向けた検証と情報開示が注目される。

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