富山県富山市に本拠を置く宿泊施設運営会社、有限会社寺尾温泉が、2025年12月18日付で富山地方裁判所に自己破産を申請し、事実上の経営破綻に至ったことが分かった。負債総額は約13億円に上る見通し。
同社は1927(昭和2)年創業の老舗企業で、砺波市で温泉旅館「寺尾温泉」の運営を主力として事業を展開してきた。旅館は地上8階・地下1階の建物で、約1000平方メートルの広さを持つ大浴場を備えるなど、地域でも規模の大きな温泉施設として知られていた。
観光需要の高まりを背景に業績は拡大し、最盛期とみられる1993年5月期には売上高が15億円を超えるなど、地域の宿泊業界の中でも一定の存在感を示していた。また、射水市と富山市ではファッションホテル2館を運営するなど事業の多角化も進めていた。
しかし、施設の老朽化が進むにつれて利用客は次第に減少し、経営環境は厳しさを増した。2014年にはボイラー設備の更新費用を捻出できず、主力施設である「寺尾温泉」の営業を休止。その後、ファッションホテル2館についても老朽化を理由に休業となり、事業の立て直しは困難な状況に陥っていた。
こうしたなか資金繰りは限界に達し、今回の破産申請に至ったとみられる。
一方、温泉旅館「寺尾温泉」の建物については、2017年に別会社へ賃貸する形に変更されており、現在も別の事業者によって営業が続けられているという。
曇りがち


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