国際協力機構(JICA)は5日、西アフリカのコートジボワール共和国に対する無償資金協力として、道路維持管理機材の整備を目的とした贈与契約を締結したと発表した。供与額は16億1800万円で、同国最大の都市圏であるアビジャン周辺の道路維持管理体制の強化を支援する。
契約は2月26日、同国の首都機能を担う経済都市アビジャンで締結された。署名にはコートジボワール経済・財務・予算省のアダマ・クリバリ大臣と、JICAコートジボワール事務所の若林基治所長が出席した。
支援対象となる「大アビジャン圏」は、アビジャン市および周辺地域を含む人口約600万人の都市圏で、同国最大の商業拠点として機能している。さらに内陸国向け貨物の中継拠点としての役割も担っており、西アフリカ地域の物流の要衝とされる。
一方で、急速な人口増加と交通需要の拡大により、道路インフラの老朽化や維持管理能力の不足が課題となっている。日本政府とJICAはこれまでも都市交通マスタープラン策定支援などを通じ、同国の交通インフラ整備を後押ししてきた。
今回の事業は、道路緊急補修を担う道路維持管理作業ユニットに対し、各種機材を供与することで、現地政府が自立的に道路維持管理を行える体制の構築を目指すものだ。
供与される機材は計90台にのぼる。主な内訳は、アスファルト・ミリングマシン、モーターグレーダ、ホイールローダ、バックホウローダ、タンデムローラ、タイヤローラ、アスファルト・フィニッシャなどの舗装関連機械のほか、ダンプトラックやクレーン付きカーゴトラック、セミトレーラ、散水車、給油車、高圧洗浄車、汚泥吸引車などの車両類。また小型機材や可搬式アスファルト乳剤プラントなども含まれる。
あわせて詳細設計や入札補助、調達監理といったコンサルティング業務も実施されるほか、機材の運用や維持管理に関する技術指導も行われる予定だ。事業期間は約24カ月を見込んでいる。実施主体は同国の道路管理公社となる。
JICAによると、今回の支援により道路の補修・維持能力が向上し、都市圏の交通利便性の改善や物流の円滑化が期待されるという。さらにアビジャンは周辺内陸国への物流拠点としての役割も担うことから、地域経済全体への波及効果も見込まれる。
また、機材供与を通じて日本の建設機械や関連技術への認知度向上が進み、日本企業の同国への進出やビジネス機会の拡大につながる可能性もあるとされる。
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