2011年3月11日に発生した東日本大震災は、未曾有の被害をもたらしたが、その影響は人的被害やインフラ破壊にとどまらず、多くの企業が経営難に陥る事態となった。
■ 富士川建設株式会社の事例
宮城県仙台市に本社を構える富士川建設株式会社は、東北地方を中心に公共工事を手掛ける建設業者として知られていた。しかし、震災により現場が壊滅的な被害を受け、工事の中断が相次いだ。資材供給の混乱や取引先の被災が重なり、同社の資金繰りは急速に悪化。震災から3カ月後の2011年6月、富士川建設は負債総額約30億円を抱えて自己破産を申請した。
■ 株式会社マイカルの再建断念
かつて「マイカルサティ」などを展開し、全国に多くの店舗を持つマイカルは、震災前から業績不振に苦しんでいた。震災による店舗の損壊や物流の混乱で売上がさらに減少し、再建計画の断念を余儀なくされた。2011年10月にはイオンによる吸収合併が決定し、同社は事実上、経営破綻となった。
■ 石巻カントリー倶楽部の被災
宮城県石巻市に位置する「石巻カントリー倶楽部」は、津波による壊滅的な被害を受けた。フェアウェイが浸水し、クラブハウスは半壊。震災直後は再建を模索したものの、修復には多額の費用がかかり、2011年9月に破産申請に踏み切った。
■ 東北リコー株式会社の終焉
福島県内で精密機器の製造を行っていた東北リコー株式会社は、震災に加え、福島第一原発事故の影響を大きく受けた。原発避難指示区域内に拠点を持ち、従業員の避難や工場機能の停止が経営を圧迫した。再建に向けた方策は進められたものの、得意先の業務停止や受注減が続き、2011年12月に事業を断念した。
■ 松川電気株式会社の苦境
福島県を拠点に原発関連施設の電気設備工事を手掛けていた松川電気は、震災と原発事故の影響で業務が完全に停止。収入が途絶え、事業再開の見通しが立たない中、2011年8月に自己破産を申請した。
■ 多額の損失を計上した企業
倒産には至らなかったものの、震災の影響で多額の損失を計上した企業も少なくない。
● 東日本旅客鉄道(JR東日本)
東北新幹線や在来線の被害が深刻で、復旧費用や減収が重なり、2011年度決算では約2000億円の損失を計上した。
● 日本製紙株式会社
宮城県石巻市の「石巻工場」が津波で壊滅的な被害を受け、同年度決算で約800億円の特別損失を計上。工場再建には2年以上を要した。
● 仙台空港株式会社
空港施設が津波で水没し、復旧までに約8カ月を要した。空港再開後も観光客の減少が続き、2011年度の決算は赤字に転落した。
● トヨタ自動車株式会社
部品供給網が寸断されたことで生産が一時停止。震災による影響で2011年度の利益は大幅に減少し、世界販売台数は前年より約30万台減少した。 #3.11 #東日本大震災 #破産
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