ユニチカ株式会社(東証プライム・証券コード3103)は28日、連結子会社であるTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD(以下、TUSCO)に対して保有する貸付金の一部、約48億円(1,066百万タイバーツ)を放棄することを決議したと発表した。債権放棄の実施日は3月31日を予定している。
構造改革へ債務圧縮 TUSCOの再建に本腰
TUSCOは1997年に設立され、タイ・パトゥムターニー県に本拠を置くスパンボンド不織布の製造・販売会社。ユニチカが88.64%を出資する中核子会社であり、過去には積極的な設備投資も進められてきた。
しかし、不織布需要の変動やコスト構造の悪化などを受け、TUSCOの財務状況は悪化。直近の事業年度では純資産がマイナス908百万バーツ(約40億1,300万円)にまで落ち込み、再建が急務となっていた。