昭和HDの株主代表訴訟、原告請求を棄却 社長自ら提訴の異例訴訟に終止符

経営陣の責任を問う株主代表訴訟において、社長自らが原告となる異例の構図で注目を集めていた昭和ホールディングス株式会社(スタンダード市場、コード5103)の訴訟が終結した。千葉地方裁判所松戸支部は5月16日、代表取締役社長である此下竜矢氏が他の取締役に対し提起していた訴えについて、「請求棄却」の判決を言い渡した。

本件訴訟は2021年、同社社長の此下氏が株主の立場から、当時の取締役であるニコラス・ジェームズ・グロノウ氏および細野敦氏に対し、取締役としての善管注意義務および忠実義務に違反したとして、損害賠償1億5,440万円の支払いを求めたもの。背景には、英領ヴァージン諸島の裁判所においてグロノウ氏が提起した訴訟に関し、会社が弁護士費用や翻訳費用等を支出したことに対する問題提起があった。

訴えでは、これらの支出が「事実に基づかない訴訟への対応」であり、会社に損害を与えたとして損害賠償の請求がなされたが、訴訟の途中で細野氏への請求は原告側により取り下げられていた。今回の判決により、唯一残されたグロノウ氏に対する請求も棄却され、訴訟そのものが棄却される結果となった。

この裁判に対し、昭和ホールディングス自身も「原告側で補助参加」という極めて異例の立場で関与しており、事実上、会社組織内での対立構造が司法の場に持ち込まれた形となった。

同社は「本判決による当社経営への影響は軽微」としたうえで、今後は監査等委員会において判決内容を精査し、必要に応じた対応を検討する方針を示した。また、投資家および株主に対しては、「ご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と理解を求めた。

株主代表訴訟という制度は、本来、経営の監視機能としての役割を担うものだが、今回のように現職社長が自ら原告に立つ形での提起は極めて稀であり、企業統治の在り方をめぐる新たな議論を呼び起こす可能性もある。

送信中です

×

※コメントは最大500文字、5回まで送信できます

送信中です送信しました!

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

アーカイブ
天気情報

天気アイコン 曇りがち

東京都

気温: 11.43 °C

湿度: 73 %

風速: 7.72 m/s

天気予報

東京都の3日間の天気

2月26日

天気アイコン

曇りがち

気温: 11.43 °C

2月27日

天気アイコン

厚い雲

気温: 11.23 °C

2月28日

天気アイコン

厚い雲

気温: 12.63 °C